Description: 『還暦序曲』は、2013年6月に永眠された古瀬戸吹奏楽団永久名誉団長、鵜飼八郎氏を追悼するために作曲しました。
還暦(KANREKI)とは、※1干支(十干十二支)が60年で一巡し、再び最初の干支に還ることを表します。つまり、人生が一巡し新たに生まれ変わる事、この『生まれ変わる(再生-Rebirth)』をテーマとして構成されています。
誕生(BIRTH)- オープニングは、現在の常任指揮者バイロン・アケモト氏がイメージした『生命の誕生』を表現しています。ピッコロと太鼓は竜の誕生、そして空から降りてくる姿をイメージしています。
生命(LIFE)- 続くAllegro部分は『躍動する生命(人生)』を表現しています。この楽しいテーマは、オープニングのイメージを元にし、のんびりと自由に飛びまわる竜(古瀬戸吹奏楽団)のように、人生を楽しんでいる様子を表現しています。
死(DEATH)- 曲がゆっくりとなり厳粛な部分は『死』を表現しています。死は一般的に悲しい出来事ですが、実は自然のことであり、人生の一部です。ですからこの部分は悲しいイメージではなく、※2回顧的表現として受け取っていただけると幸いです。鵜飼氏が亡くなり、私の父も喪うという2つの出来事が重なり、私にとって書くのが辛い部分でもありました。
再生(REBIRTH)-死後、オープニングテーマに戻り、竜がまた誕生します。そしてまた楽しい人生を歩んでいくのです。『生命(Life)』と『死(Death)』のテーマが重なって登場し、更にグロッケン(Glockenspiel)が追加されています。干支には十二支があるように、音楽の音階は12音あります。グロッケンでこの12の音を打つことによって、新しい人生のサイクルを生きることを表現しています。
Composed: 2014
Length: 7'50
Difficulty: Medium
Instrumentation: Wind Ensemble
Sample: mp3